フェデックスは飛行機で各種宅配サービスを展開する大手物流サービス企業
フェデックス(FedEx Corp)は大手物流サービス会社で「フェデックス」ブランド名で各種輸送業務を提供。
主に、国際速達便輸送、宅配サービス、小包混載サービス、小口貨物輸送、貿易事業・税関手続き関連サービスのほか、北米で即時配送サービスを展開。また、コピー・印刷、販促物作成、オンライン印刷などのサービスを提供する。
小口貨物輸送の【UPS】ユナイテッドパーセルサービスやDHLと競合する。
世界最大の航空貨物輸送会社であるフェデックスは柱の航空貨物輸送となっているが、北米の陸運や混載貨物輸送も手掛けている。
航空ハブシステムによる翌日配送サービスで成長した背景を持つ。
「FedEx」ブランドで知られ、世界220以上の国と地域で事業を展開しており、自社保有の航空機材は650機と世界最大規模である。また配送車両は4万9000台を保有。
宅配大手のオランダ企業であるTNTエクスプレスを買収し欧州の陸上配送網を拡充し、アメリカが売上げの70%を超えている状況から世界に展開中である。
【UPS】ユナイテッドパーセルサービス同様にフェデックスも世界的なシェアやブランドを築いており、ワイドモートは十分で競争力は高い。
売上げの上昇に伴い株価も堅調に推移しているが、配当は年率1%を切っており低い水準であるが、15年連続増配中で過去10年の平均は年間14%の増配を行っており、成長から成熟へ移行中であり株主配当にも積極的になってきている。
【FDX】フェデックスの営業成績
ROA:総資本利益率(%)
粗利率:グロスマージン(%)
売上げのほうは順調に伸びており、粗利率は60%超えで十分高い。
しかし営業利益率は【UPS】同様10%を切っており低い水準である。
【FDX】フェデックスの利益・配当・純資産
EPS:一株当たり利益
DPS:一株当たり配当
BPS:一株当たり純資産
ROE:株主資本利益率
空輸であるため燃料価格の影響を受けやすい。EPSは年々まちまちであり横ばいが続いている。
ROEも15%を切っており運輸業という特性もあるが普通という印象である。
配当は15年連続増配中であり、近年増配率も高くなってきている。
【FDX】フェデックスのキャッシュフロー
空輸による航空機を多数保有しているため、輸送用航空機の新規購入や日々のメンテナンスで設備投資の比率が大きい。
営業キャッシュフローは10%を超えているが、フリーキャシュフローは設備投資が多いため2%とかなり低い水準にある。
【FDX】フェデックスの株価チャート(10Year)
2005年1月 株価99.12ドル 配当0.28ドル
2010年1月 株価84.21ドル 配当0.44ドル
2015年1月 株価175.70ドル 配当0.80ドル
2016年1月 株価148.27ドル 配当1.00ドル
2017年1月 株価187.80ドル 配当1.60ドル
株価のほうは10年前から倍増している。年率配当は低い水準にあるが、近年増配を継続しており増配率も高い。
世界的シェアも高く、収支も安定しているフェデックスであることから今後も株主への還元は継続すると思われる。