【DOW】ダウケミカルは1897年創業で漂白剤製造が発祥の世界最大級の総合化学品企業

ダウケミカルは漂白剤と臭化カリウムの製造メーカとして誕生した老舗大手化学品メーカー

ダウケミカル(Dow Chemical Co)は機能性・基礎化学品の米国大手メーカーで世界的に製造拠点と販売網を展開する。

製品は家電、自動車、農業、化粧品、医薬品、建設、食品、電力など広範な業界に、約6,000種類の製品を提供し180カ国以上で販売される。

主要製品は半導体研磨用スラリー、ラミネート接着剤、除草剤、殺虫剤、特殊潤滑油、ポリウレタンなど。

原料から川下製品まで統合された製造体制を完備している世界最大級の総合化学メーカーであるダウケミカルは、漂白剤と臭化カリウムの製造が発祥で、高機能樹脂、機能素材、農薬など幅広い製品を揃えている。

2015年に塩素事業と特殊化学事業を売却し利益率の高い事業へのシフトを図っている。

米国のみならず海外各地域でバランスよく稼いでいることでも有名である。

2015年後半には総合化学メーカーである【DD】デュポンとの大型合併に合意していることで更なる効率化・高収益化が見込める企業になる可能性を秘めてていると思われる。

【DOW】ダウケミカルの営業成績

ROA:総資本利益率(%)
粗利率:グロスマージン(%)

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2008年と2009年にリーマンショックの影響で大きな減益が発生したが、その後は売上げ共に安定した収益を得るまで回復している。

【DOW】ダウケミカルの利益・配当・純資産

EPS:一株当たり利益
DPS:一株当たり配当
BPS:一株当たり純資産
ROE:株主資本利益率

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EPSは毎年不安定に見える。またROEも20%を切っている。

リーマンショック時には減配したものの、その後は増配に転じ2017年時点で3%ほどの年間配当を株主にもたらしている。

【DOW】ダウケミカルのキャッシュフロー

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素材セクターであるためキャッシュフローに対する設備投資比率は大きい。営業キャッシュフローマージンは10%を超えているが、フリーキャッシュフローマージンは5%前後と低い水準にある。

ダウケミカルに限らず素材セクターの企業は似たような傾向ともいえ、永続することが企業価値を大きくする意味合いは強いかもしれない。

【DOW】ダウケミカルの株価チャート(10Year)

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2005年1月 株価49.88ドル 配当1.34ドル

2010年1月 株価28.33ドル 配当0.6ドル

2015年1月 株価46.07ドル 配当1.68ドル

2016年1月 株価51.61ドル 配当1.84ドル

2017年1月 株価57.56ドル 配当1.84ドル

2005年の2月に56.25ドルの株価をマークしたが、リーマンショック時の2009年2月には7.11ドルもの株価急落を味わっている。

【DD】デュポンとの合併とトランプ相場も相まって2017年は大きく株価が続伸している。

素材セクターであることから好景気に大きく株価上昇するためである。

逆にいうと景気減速による不景気となった場合には、他銘柄より売られやすい傾向にあるため、ある程度のボラティリティが発生することは認識したうえで銘柄選択する必要がある。

ただ、創業から100年を超える老舗かつ、今までの荒波をかいくぐり生き残って来た企業であり、世界最大である総合化学メーカーのダウケミカルは今後もM&Aなどにて永続する企業ではないだろうか。

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