【PEP】ペプシコの企業分析(2016年版)-2017年6月に7.0%増配で45年連続増配となったスナック菓子・清涼飲料最大手で連続増配の配当貴族銘柄

ペプシコはペプシコーラやゲータレードなど清涼飲料とフリトレーなどで有名なスナック菓子の2本柱で消費者へ提供するブランド価値が高いディフェンシブ銘柄で45年連続増配の配当貴族銘柄

ペプシコ(PepsiCo Inc)は米国の大手食品・飲料メーカーで炭酸・非炭酸飲料、スナック菓子、朝食シリアルなどを世界各地で販売している。

「ペプシ」、「マウンテン・デュー」、「ゲータレード」などの清涼飲料水のほか、「レイズ」や「ドリトス」などのチップス、「クエーカー」オートミール、「トロピカーナ」ジュース、「ライフ」シリアルなどを展開。

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スナック菓子と清涼飲料の2本柱で事業を展開しているペプシコはスナックは米国首位のシェア、清涼飲料でもコカコーラと並ぶ首位級のシェアを確保している世界的に有名な菓子飲料メーカーである。

スナック菓子と清涼飲料の売上げ構成は半々となっており、スナックはFrito-Lay、飲料はPepsi-Cola、Gatoradeが主要ブランド。

日本では1958年にペプシコーラを発売。ブランド力・販売力強化のため各種企業との提携を通じた飲料事業拡大にも積極的。

しかし近年は健康志向意識し砂糖含有量の削減も発表している。

2016年通期は北米のスナック、飲料事業はコスト減や販売数増で堅調だった。

ただ、米国外ではドル高やベネズエラの通貨切り下げなどの影響で売上は前年並みだった。

純利益はベネズエラ事業の特損消え回復。

2017年も為替の影響懸念だが販売数量は底堅く、コスト削減進め営業増益を維持する見通しとなっている。

ペプシコの同業他社は【NSRGY】ネスレ【KO】コカコーラ【UN】ユニリーバ【MDLZ】モンデリーズインターナショナルなど。

安定した業績を毎年続けてきた結果、45年連続増配銘柄でペプシコはコカコーラと並びディフェンシブ銘柄として長期投資家に好まれている企業である。

ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」によると1957年から2003年の間S&P500は10.85%の年率リターンに対しペプシコは15.54%の年率リターンを叩き出している。

採用インデックス

  • S&P100
  • S&P500
  • ラッセル1000

【PEP】PepsiCo Inc株価指標

2017年5月22日時点

PER:24.50倍

配当利回り:2.83%

増配年数:45年

最新情報→「YAHOO!FINANCE

【PEP】ペプシコの2016年株価チャート

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2016年のペプシコ株価は99.92ドルから104.63ドルとなっており+4.71ドル(+4.71%)のリターンであった。

【PEP】ペプシコの企業業績(10年)

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【PEP】ペプシコのEPS・配当

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2007年から過去10年平均のEPS+2.7%の上昇率であった。

2016年のEPSは4.36ドルで前年比+18.8%の上昇率であった。

今後のペプシコEPSは2017年に5.12ドル、2018年に5.53ドルをアナリストは予想している。

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2007年から過去10年平均の配当は8.5%の上昇率であった。

2016年の配当は3.0ドルで前年比+7.2%の上昇であった。

2017年6月に7.0%の増配でペプシコは45年連続増配となったことで、25年以上の連続増配銘柄である配当貴族からあと5年で配当王の称号をもらえるまでに近づいた。

株価上昇も安定しており、配当利回りも3%弱と波が少ない配当再投資に適した優良企業となっている。

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昨年からEPSが上昇したことが配当性向低下の要因となっている。

2016年は前年の80.6%から63.8%へ下落となった。増配余地は残されている。

【PEP】ペプシコの営業成績

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2007年から過去10年平均の売上高は+5.98%の上昇であった。

2016年の売上高は前年比-0.41%の下落であった。

ドル高の影響で2015年,2016年と売上げ下落しているが今後はドル高一服であれば売上げ増に転じる可能性も高い。

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2007年から過去10年平均の営業利益は+4.27%の上昇であった。

2016年の営業利益は前年比+17.14%の上昇であった。

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2007年から過去10年平均の純利益は+1.16%の上昇であった。

2016年の純利益は前年比+16.09%の上昇であった。

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2016年のグロスマージンは前年の54.4%から55.1%へ上昇した。

過去10年平均見ると50%超のグロスマージンを常に確保している。

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2007年から過去10年平均の営業利益率は15.9%となっている。

2016年の営業利益率は前年13.2%から15.6%へ上昇している。

ペプシコの営業利益率は若干下落傾向にあるが安定している。主力商品が毎年売上を確保し利益を得ている証拠である。

【PEP】ペプシコのROAとROE

  • ROA(Return On Assets):総資本利益率
  • ROE(Return on Equity):株主資本利益率
  • Financial Leverage:財務レバレッジ

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2007年から過去10年平均のROAは11.1%となっている。

2016年のROAは前年7.8%から8.8%へ上昇している。

ペプシコのROAは下落傾向にあるもののここ数年は8%前後をキープしている。

2007年から過去10年平均のROEは35.6%となっている。

2016年のROEは前年37.2%から54.7%へ上昇している。

財務レバレッジを上げた影響でのROE上昇であるが、充分レバレッジを利かしても今後の利益見通しが明るい見通しがあるからであろう。

売上は低下していても、営業利益率や純利益・グロスマージン・ROAを引き上げてくるペプシコは流石といったところ。

【PEP】ペプシコのキャッシュフロー

  • OCF:Operating Cash Flow(営業CF)
  • OCFM:Operating Cash Flow Margin(営業CFマージン)
  • FCF:Free Cash Flow(フリーCF)
  • FCFM:Free Cash Flow Margin(フリーCFマージン)
  • Cap Spending:設備投資

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2007年から過去10年平均の営業キャッシュフローマージンは15.4%となっている。

2016年の営業キャッシュフローマージンは前年16.8%から16.6%へ下落している。

2007年から過去10年平均のフリーキャッシュフローマージンは10.5%となっている。

2016年のフリーキャッシュフローマージンは前年12.4%から11.7%へ下落している。

過去10年を見てみるとキャッシュフローは安定して状況傾向にありキャッシュフローマージンもしっかりとした水準で毎年安定している。

【PEP】ペプシコの株価チャート(過去15年)、株価パフォーマンス(過去10年)

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ペプシコの株価上昇はゆっくりとしているが、毎年安定した業績を上げ続けるため株価下落が少ない。

そのことが最終的な長期パフォーマンスとしてS&P500をアウトパフォームしている典型的な例であろう。

ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」によると1957年から2003年の間S&P500は10.85%の年率リターンに対しペプシコは15.54%の年率リターンを叩き出している。

1957年から2003年までのペプシコは年率リターン15.54%,EPS成長率11.23%,平均PER20.42倍,配当利回り2.53%であった。

現在は若干PER高めであるが、過去実績を考えると定期的にペプシコを購入して長期投資を前提とするならば買いではないだろうか。

連続増配の配当貴族銘柄で3%弱の配当を現在も提供していることからも配当再投資を続けることで株価の安定と共に長期リターンが高い所以となっている。

米国株太郎はペプシコをポートフォリオに迎えたいと思っており現在のポートフォリオや買い増しが落ち着いたら買っていきたいと思っている。

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