【GD】ゼネラルダイナミクスは戦車を主力とした軍事重機のコングロマリットで26年連続増配の配当貴族銘柄

ゼネラルダイナミクスは軍事用車両・造船・航空宇宙・情報機器の分野を揃えた売上の7割が軍事用重機を占めるコングロマリットである配当貴族

ゼネラルダイナミクス(General Dynamics Corp)は米国の軍事用重機メーカーで中・大型軍用機や商用ジェット機の設計、開発、製造に従事。装甲車、戦車、重機関銃、迫撃砲の兵器のほか、潜水艦、水上艦、商船を扱う世界有数の防衛宇宙複合企業である。

また、戦術通信システム、無線・衛星通信システム、諜報・監視システム、システム統合なども提供する。

1899年にエレクトリックボートとして創設し潜水艦や対潜ミサイルなどを米海軍向けに製造したのが起源。1952年にエレクトリックボートはゼネラルダイナミクスとして社名を変更し、1953年には航空機メーカであるコンベアと合併や1954年に原子力潜水艦ノーチラスを製造したりとアメリカの軍需産業と共に成長してきた歴史を持つ。

国防大手であるゼネラルダイナミクスは、戦闘力が世界最強であるエイブラムスなど主力戦車を保有し、軍事関連の売上げが7割を超える軍産複合体の1社ではあるが、商用ジェット機にも取り組み民生産業部門も収支の柱になりつつある状況である。

ゼネラルダイナミクスの主要事業

事業のメインは紛れもなく軍事産業部門であり、ゼネラルダイナミクスでは造船、軍事車両、航空宇宙、情報機器・分析の4つの部門から構成されている。

造船

民間および防衛目的の艦船の建造・保守企業群

  • ジェネラル・ダイナミクス・エレクトリック・ボート

エレクトリック・ボート部門は、ハンティントン・インガルス・インダストリーズ社ニューポート・ニューズ部門と並んで、核動力艦を供給可能な企業。主要製品として、バージニア級原子力潜水艦などがある。

軍事車両

  • ジェネラル・ダイナミクス・ランド・システムズ (GDLS)
    M1エイブラムス戦車や、ストライカー装甲車などを生産する防衛用陸上車両部門。1982年に買収したクライスラー・コンバット・システムズ社と2003年にゼネラルモーターズから買収したGMディフェンス社が母体。

航空宇宙

  • ガルフストリーム・エアロスペース
    ビジネス用途小型ジェット機を生産する航空機部門。”Forstmann Little & Company”から1999年に買収。G500/G550(旧ガルフストリームV)などの製品で知られている。以前所有していた航空機部門コンベアとの関連はない。

情報機器・情報分析

  • General Dynamics Advanced Information Systems (GDAIS)
    ルーセント・テクノロジーズ社(旧AT&T社の機器開発部門)から1997年に買収。
  • General Dynamics C4 Systems
    モトローラ社から2001年に買収。GDAISと共に、民生用及び防衛用のアビオニクス、電子機器の生産をおこなっている。

F-16戦闘機などを開発していたが、戦闘機などの軍用機はロッキードマーティンへ売却している。

採用インデックス

  • S&P100
  • S&P500
  • ラッセル1000

【GD】General Dynamics Corpの株価指標

2017年3月31日時点

PER 19.65倍 最新情報リンク

配当利回り 1.79% 最新情報リンク

【GD】ゼネラルダイナミクスの営業成績

ROA:総資本利益率(%)
粗利率:グロスマージン(%)

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売上げや営業利益率は国防費の予算が決まっていることからか極めて安定している。

2012年に営業利益が落ち込んでいるのは、2011年から2012年にかけて耐地雷装甲車メーカーのフォース・プロテクション社などの軍事メーカを数社買収している影響と思われる。

【GD】ゼネラルダイナミクスの利益・配当・純資産

EPS:一株当たり利益
DPS:一株当たり配当
BPS:一株当たり純資産
ROE:株主資本利益率

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事業の安定度は抜群。2012年は買収の影響と思われるため無視してよいかと。

EPSも順調に上昇しており、また配当も連続増配を継続しており25年以上増配の配当貴族銘柄となっている。

【GD】ゼネラルダイナミクスのキャッシュフロー

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近年営業キャッシュフローが低下している(オバマ政権時の国防費削減による影響と思われる)ことが気になるところだが、トランプ政権で国防費を増やす方向に舵取りする予定でありキャッシュフローも上昇するのではないだろうか。

【GD】ゼネラルダイナミクスの株価チャート(10Year)

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2005年1月 株価52.69ドル 配当0.72ドル

2010年1月 株価68.89ドル 配当1.52ドル

2015年1月 株価139.20ドル 配当2.48ドル

2016年1月 株価138.50ドル 配当2.76ドル

2017年1月 株価173.75ドル 配当3.04ドル

株価も十分に上昇している。配当貴族銘柄なので連続増配中であり株主に配当という形でしっかりと還元している企業である。

過去10年間の年間平均増配率は12.8%とかなり高い株主還元率である。

アメリカ政府の舵取りによる国防費に依存することもあるだろうが、安定した経営であることも有名である。

不謹慎だが、世界のどこかで戦争が起きており少なからず米軍も関与しているわけで、ゼネラルダイナミクスを含め軍産複合体は当分なくならないだろう。

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