ギリアド・サイエンシズはHIV,B型肝炎,C型肝炎などの治療薬を開発する高収益企業
ギリアド・サイエンシズ(Gilead Sciences Inc)は米国の医薬品会社。
主要製品は抗HIV薬の「ツルバダ」、「アトリプラ」、B型肝炎治療薬「ヘプセラ」、「ビリアード」、侵襲性真菌感染症治療薬「アンビゾーム」、肺動脈高血圧症治療薬「レタイリス」、サイトメガロウイルス性網膜炎治療薬「ビスタイド」、慢性狭心症治療薬「ラネクサ」など。
世界有数のバイオ医薬品メーカーであるギリアドサイエンシズはHIVエイズやB型肝炎・C型肝炎ウイルスなどの感染症治療や予防薬の開発で大きく成長している新薬開発が得意な医薬品会社である。
抗インフルエンザ薬のタミフルの特許を保有している(販売権はスイスのロシュ社)。
2013年に上市されたC型肝炎治療薬内服薬のソバルディ、2014年のC型肝炎内服薬ハーボニが大型医薬品として近年大きな成長を遂げている。
2015年投与量が少なくすむ成分TAFを含む初の抗HIV薬ジェンボヤも米国で承認されている。
高額な薬価であることが問題視され、薬価引き下げ懸念により収益が落ちる可能性も秘めているが、そのような状況になっても大きな利益を手にする有名な新薬の特許権をギリアドサイエンシズは保有している。
採用インデックス
- S&P100
- S&P500
- ナスダック100
- ラッセル1000
【GILD】ギリアドサイエンシズの営業成績
ROA:総資本利益率(%)
粗利率:グロスマージン(%)
近年の大型新薬販売により大きく売上げが伸びている。粗利も純利益も十分高い。
【GILD】ギリアドサイエンシズの利益・配当・純資産
EPS:一株当たり利益
DPS:一株当たり配当
BPS:一株当たり純資産
ROE:株主資本利益率
EPSの伸びが半端ない。BPSもROEも十分高く伸び盛りな企業と言える。
配当は近年まで無配だったが、また2015年より配当を開始している。
【GILD】ギリアドサイエンシズのキャッシュフロー
近年はとてつもないキャッシュフローの高さである。新薬の成功による恩恵を現在授かっている。
また、キャッシュフローが大きいにも関わらず設備投資が大きくないため、潤沢なキャッシュフローをどのように有効活用するかが今後の安定した企業成長のキーとなりそうである。
【GILD】ギリアドサイエンシズの株価チャート(10Year)
2005年1月 株価8.88ドル 配当-ドル
2010年1月 株価21.91ドル 配当-ドル
2015年1月 株価96.00ドル 配当1.72ドル
2016年1月 株価102.36ドル 配当1.88ドル
2017年1月 株価72.03ドル 配当2.08ドル
2015年あたりにあったバイオブームで一気に株価は上昇している。
ただ、2016年には期待が大きすぎたため増収増益でもコンセンサスを下回る決算により売られている展開であり、行き過ぎた株価はどこかで調整される運命を目の当たりにした銘柄ではないだろうか。
ただ、近年の収益は一級品であるため有望株であることに疑いはないかもしれない。
また、配当も2015年から開始しており、今後の継続した収益安定化が安定成長に欠かせない経営手腕を問われることだろう。