【LLY】イーライリリーは初めてインスリンを実用化した研究開発型の大手製薬会社

イーライリリーは1876年創業で研究開発に注力しているグローバルメガファーマの老舗製薬メーカー

イーライ・リリー(Eli Lilly and Co)は米国の大手医薬品企業で研究開発に焦点を置き、主要薬品名は抗がん剤「アリムタ」、糖尿病治療薬「ヒューマログ」、勃起障害治療薬「シアリス」、骨粗しょう症治療薬「フォーテオ」、抗うつ薬「サインバルタ」、多動性障害治療薬「ストラテラ」などを含む。

エランコ・アニマル・ヘルス部門は動物用医薬品を扱う。

世界トップ10の売上げを誇るイーライリリーは研究開発型の製薬会社で初めてインスリンを実用化した1876年創業に老舗企業となる。

糖尿病薬ヒューマログ、抗がん剤アリムタ、骨粗鬆症治療剤フォルテオなどが主力の薬剤となっている。

研究開発では糖尿病や腫瘍など5分野に注力している。

2015年にはノバルティスから動物薬事業を買収し自社事業を強化する方向。

採用インデックス

  • S&P100
  • S&P500
  • ラッセル1000

【LLY】イーライリリーの営業成績

ROA:総資本利益率(%)
粗利率:グロスマージン(%)

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リーマンショックの2008年にROA,営業利益率に落ち込みがあるものの、概ね安定した売り上げとグロスマージンを得ている。

ただ、営業利益が近年低下傾向にあるのが気になるところ。

【LLY】イーライリリーの利益・配当・純資産

EPS:一株当たり利益
DPS:一株当たり配当
BPS:一株当たり純資産
ROE:株主資本利益率

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EPSが近年伸び悩んでおり、ROEも2014年より20%を切っている。

それらの影響もあり、減配はしていないが2009年から2014年の間配当据え置きとなっている。配当性向も90%近い数値になっている。

【LLY】イーライリリーのキャッシュフロー

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キャッシュフローも低下傾向。特許切れや新薬開発失敗による影響がでているように感じる。

【LLY】イーライリリーの株価チャート(10Year)

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2005年1月 株価56.77ドル 配当1.42ドル

2010年1月 株価36.10ドル 配当1.96ドル

2015年1月 株価69.94ドル 配当1.96ドル

2016年1月 株価85.72ドル 配当2.00ドル

2017年1月 株価73.47ドル 配当2.04ドル

近年のバイオブームで株価はある程度上昇しているが、営業成績が芳しくないことを反映してか、大きな株価上昇とは至っていない。

EPSが低下傾向にあるが辛うじて減配していないところが米国企業の意地といったところか。

成績が悪くても、米国では配当を減配すると株主からは経営能力を指摘されるため、なかなか減配しないという歴史がある。日本企業はあっさりと減配するが。

特許切れが相次ぎ、新しい収益を確保できる新薬開発が待たれる企業といえる。

とはいえ世界トップ10の売上げがあるイーライリリーであるため、その辺の企業とはレベルが違うことは認識しておく必要がある。

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