【PG】プロクター&ギャンブルの企業分析(2016年版)-2017年5月に3.0%増配で61年連続増配となった世界最大の日用品メーカーの配当王銘柄

プロクター&ギャンブルは米国の一般消費財メーカー最大手でP&Gの名で知られるダウ構成銘柄かつ配当王のジェレミーシーゲル銘柄

プロクター&ギャンブル(Procter & Gamble Co)は米国の一般消費財メーカー大手。

主に「P&G」ブランド名で家庭用品、パーソナルケア用品、工業用製品の製造・販売に従事する。大型小売店などを通じ、ヘアケア・スキンケア用品、電気かみそり、歯ブラシ・歯磨き粉、衣料用洗剤・消臭剤、紙おむつなどベビー用品など幅広い製品を世界中で販売する。

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世界最大の日用品メーカーであるプロクター&ギャンブルはP&Gの名で知られており、日本でも花王に次いでシェア2位と日本のみならず世界展開している。

多彩なブランドを展開し、21ブランドが年間販売額10億ドル超。

主要製品は、洗剤類のアリエールやファブリーズ、ヘアケアのパンテーン、化粧品のSK-Ⅱ、ベビー用品のパンパース、髭剃り関連のジレット。

2016年に美容製品の一部を化粧品大手のコティに売却し、ポートフォリオの改革は完了している。

競争力が高いブランドへの注力を進めている高収益企業。

2016年7-12月期は全事業で販売量若干増であったが、ドル高影響で売上は前年並みとなった。

一方、後半はコティへの事業売却益を含み大幅増益となった。

美容ブランドやヘルスケア部門なども事業成長し牽引。

2017年通期も販売増だが、為替やブランド売却影響加味し、売上げは横ばいを見込んでいる。

プロクター&ギャンブルの同業他社は【UL】ユニリーバ【CL】コルゲートパルモリーブ【KMB】キンバリークラークなど。

ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」によると1957年から2003年の間S&P500は10.85%の年率リターンに対しプロクター&ギャンブルは14.26%の年率リターンを叩き出している。

採用インデックス

  • ダウ30
  • S&P100
  • S&P500
  • ラッセル1000

【PG】Procter & Gamble Co株価指標

2017年5月4日時点

PER:15.89倍

配当利回り:3.20%

増配年数:61年

最新情報→「YAHOO!FINANCE

【PG】プロクター&ギャンブルの2016年株価チャート

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2016年のプロクター&ギャンブル株価は79.41ドルから84.08ドルとなっており+4.67ドル(+5.88%)のリターンであった。

【PG】プロクター&ギャンブルの企業業績(10年)

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【PG】プロクター&ギャンブルのEPS・配当

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2015年に大きく落ち込んだEPSも2016年には回復。事業の売却も収益性を復活させる源になると思われる。

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61年連続で持続的に増配が続いている。ただ近年は増配率低下となっている状況である。(過去10年平均の増配率は8.5%)

長期投資家にも消費者にも認められている優良企業となっている。

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配当性向は83.7%高めの水準となっており増配余地は少なくなってきているが、今後EPS上昇などにより連続増配は続くと思われる。

【PG】プロクター&ギャンブルの営業成績

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売上は2012年をピークにドル高などの影響もあり低下傾向にある。

これは世界展開しているグローバル企業によくあることで販売数は増加していても新興国などは為替の影響を受けやすくドルベースでの売上は少なくなる傾向にある。

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グロスマージンは低下傾向にあったが、2016年には一旦歯止めがかかったように見える。

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営業利益も純利益も2015年を底に2016年は回復している。

【PG】プロクター&ギャンブルのROAとROE

  • ROA(Return On Assets):総資本利益率
  • ROE(Return on Equity):株主資本利益率
  • Financial Leverage:財務レバレッジ

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2016年のROA8.0%,ROE17.4%と2015年より回復し過去10年平均同等となった。

2015年は大きく下げたが、その他の年次は大きなブレもないため非常に安定した経営をしていることが感じられる。

【PG】プロクター&ギャンブルのキャッシュフロー

  • OCF:Operating Cash Flow(営業CF)
  • OCFM:Operating Cash Flow Margin(営業CFマージン)
  • FCF:Free Cash Flow(フリーCF)
  • FCFM:Free Cash Flow Margin(フリーCFマージン)
  • Cap Spending:設備投資

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キャッシュフローは概ね横ばいであるが、キャッシュフローマージンは大きく改善しOCFM23.6%,FCFM18.6%とEPSが落ち込んだ2015年でも充分なキャッシュを生み出していくれている。

2016年はそのキャッシュフローが更に上昇していることからも一層プロクター&ギャンブルを長期保有しようと確信した。

【PG】Procter & Gamble Coの株価チャート(過去15年)、株価パフォーマンス(過去10年)

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2009年と2015年に株価が大きく下落したが、その後は総じて右肩あがりの株価上昇となっている。

S&P500からはアンダーパフォームしているが3%を超える配当利回りが2015年から続いており投資妙味が高いと感じている。

ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」によると1957年から2003年の間S&P500は10.85%の年率リターンに対しプロクター&ギャンブルは14.26%の年率リターンを叩き出している。

1957年から2003年までのプロクター&ギャンブルは年率リターン14.26%,EPS成長率9.82%,平均PER24.28倍,配当利回り2.75%であった。

上記のように過去に答えを求めると、現状の予想PER23.66倍はPGにとって決して割高とはいえない。

EPS成長が鈍化しているものの3%超の高配当であるため、配当再投資を行うことで長期的に資産増加に寄与する銘柄と考える。

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