事業売却益で純利益2.7倍のスリーエムより四半期配当14.90ドルを獲得
米工業製品・事務用品大手のスリーエム(3M)が25日発表した7~9月期の決算は、純利益が前年同期の2.7倍の38億5900万ドル(約5700億円)だった。事業売却に伴う特別利益の計上が寄与した。
売上高は前年同期比3.6%減の86億1900万ドルだった。ドル高による海外売上高の目減りが響いた。為替変動は売上高全体を5%程度引き下げた。為替や事業買収・売却など特殊要因の影響を除いた実質ベースの売上高は、傘下4事業部門がともに前年比プラスだった。
部門別の伸び率は「交通・エレクトロニクス」が3%と最も大きかった。「安全・工業品」「ヘルスケア」とオフィス用品などを取り扱う「消費者向け」はそれぞれ1%台にとどまった。
同じく特殊要因を除いたベースの地域別売上高は、北米・中南米が2.3%、アジア太平洋が2.8%増だった。欧州・中東・アフリカは0.3%減と伸び悩んだ。
22年12月通期の業績予想はドル高による逆風を映し、売上高で前期比0.5~2.5%減とした前回見通しから同3~3.5%減に引き下げた。
7~9月期には「食品衛生」事業の切り離しを終えた。マスクなどを取り扱うヘルスケア事業についても、分社に向けた手続きを進めている。マイク・ローマン最高経営責任者(CEO)は「持続的成長や生産性向上に向けた投資とあわせ、今後も積極的なポートフォリオ管理を進めていく」と話した。
日本にはない迅速な事業改革を進めていくスリーエムから四半期配当10株分の四半期配当を受け取りました。
【MMM】スリーエムからの配当金
スリーエムより1株あたり1.49ドルの四半期配当金となっているので、1.49×10=14.90ドルが実際の配当金となります。
2022年9月【MMM】配当との比較
前回四半期配当から買い増し実施していないため配当差異はありません。
【MMM】3M Companyの主要指標(2022年12月)
株価 121.69ドル
PER 11.90倍
年間配当 5.96ドル
配当利回り 4.90%
年率EPS 10.39ドル
Payout Ratio 57.36%
増配年 64年連続(Since 1958)
【MMM】スリーエムの日足チャート(1Year)
【MMM】スリーエムの週足チャート(5Year)
金利と将来の景気予想で資本財セクターは厳しいか。