「梱包材を半分に減らせるエアパッキン」を再開発したスリーエムより四半期配当14.40ドルを獲得
内側の面を押さえればくっつく。画期的!
Amazonのようなオンラインストアでは、繰り返し叫ばれているにもかかわらず、いまだに小さな商品をおかしなほど大きな箱に入れて発送されています。過剰包装はムダであり、トラックが配送するときに貨物の容量を食ってしまうので一度に運べる量をひっぱくしてしまうことも。
それにヒントを得た3Mが、小さな商品を配送するときの梱包を大幅に減らす、エアパッキンを再デザインすることになりました。
「Flex&Seal Shipping Rolls」誕生
多くの場合、ダンボール箱に入れて送るよりも、プチプチ包装をしたプラスチック製の封筒のほうが良い場合がありますが、それでもサイズは限られており、さらには中にある物が動かないよう、詰め物が必要になったりします。
そこで3Mが作った「Flex&Seal Shipping Rolls」は、見た目はシート状のプリプチロールですが、なんと灰色の内側部分が接着ライナーになっており、はり合わせるだけでテープを使わずに梱包できてしまうのです。
商品に合わせた大きさの封筒を自在に作り出せるだけでなく、中の荷物が滑る危険性がなくなり、テープガンの暴走からも解放してくれます。
Flex&Seal Shipping Rollsの素材は3枚の層で構成されており、外側から破れや水に強い丈夫な層、プチプチ緩衝材の中間層、そして内側は粘着ライナーで設計されています。
梱包で出るゴミは減らすけど新たな問題も
この素材は、自己再生する梱包材が生み出されるまで拡大するであろう、世界中の配送業務によって起こる環境汚染の苦しみを解決するものではありません。
ここで使われるプラスチックは、レジ袋と同じ素材なのでリサイクルが可能であるものの、ほとんどの家庭やオフィスで日常的に使用されているペットボトルのように、別途リサイクル処理をする必要があるのだそうです。なので環境問題を意識して、責任を持って廃棄しようとする人々には、要らぬ不便さをもたらしてしまうのです。
荷物の重さに制限がある
3Mは、Flex&Seal Shipping Rollsで送る物の重さを3ポンド(約1.36kg)以下にするよう推奨しています。こう言われると使用がかなり制限されてしまう気もしますが、3Mいわく出荷される製品の60%は1.36kg以下の重さなので、たとえこの制限があったとしても、全体的に大きな影響を与える可能性があるといっています。
既存の封筒より安心
Flex&Seal Shipping Rollsは、完全に段ボールのような輸送資材の代替になることはありません。なにせ、曲げたり、潰れたり、ぶつけではいけないワレモノ扱いの荷物が、FedExやUPSのような業者に委ねられるときもありますからね。
もし従来のプチプチ入り封筒で荷物を送ることが不安なら、この粘着パッキンのロールを使ったとしても、ワレモノや高価な荷物が安全に送り先に届けられる安心感は得られないでしょう。
ついでに、どこの誰にも、荷主がFlex&Seal Shipping Rollsを何層も重ねて梱包することを止められません。それをやると、環境汚染を減らすというメリットをほとんど潰してしまうことになります。となると、よほど大事な荷物であれば、違う梱包方法を考えたほうがいいでしょうね。
細かいイノベーションの集合体で付加価値をつけていくスリーエムから四半期配当10株分14.4ドルの四半期配当を受け取りました。
【MMM】スリーエムからの配当金
スリーエムより1株あたり1.44ドルの四半期配当金となっているので、1.44×10=14.40ドルが実際の配当金となります。
2019年6月【MMM】配当との比較
前回四半期配当から買い増し実施していないため配当の差異はありません。
【MMM】3M Companyの主要指標(2019年9月22日)
株価 166.76ドル
PER 20.07倍
年間配当 5.76ドル
配当利回り 3.45%
年率EPS 10.27ドル
Payout Ratio 56.1%
増配年 61年連続(Since 1958)
【MMM】スリーエムの日足チャート(1Year)
【MMM】スリーエムの週足チャート(5Year)
資本財セクターが米中貿易摩擦の影響が大きく株価値下がりしている。
そんな中でも配当王のスリーエムを小規模ながらホールドしていく。