コルゲートパルモリーブは家庭用品で全米3位の老舗メーカで長きにわたり増配を続けるシーゲル銘柄
コルゲート・パルモリーブは世界的に展開する米国消費財メーカーで事業は部門で構成。
口腔・パーソナル・家庭用品部門は歯磨き粉「コルゲート」、歯ブラシ、石鹸、シャンプー・リンス、制汗剤、脱毛製品のほか、洗濯洗剤、食器用洗剤、衣類柔軟剤、漂白剤などを製造。
ペット栄養部門は「ヒルズ・サイエンス・ダイエット」ペットフードなどを提供する。
家庭用品で全米3位の老舗メーカーであるコルゲートパルモリーブは、世界で初めて練り歯磨き粉を発売。
歯磨き粉市場で世界トップシェアを誇り、Colgate Totalが主力製品となる。
200以上の国と地域で製品を販売し、人口知能を備えたスマート電子歯ブラシを発売している。
コルゲートパルモリーブの同業他社は【PG】プロクターアンドギャンブル【UN】ユニリーバ【JNJ】ジョンソンエンドジョンソン【NESN】ネスレなど。
ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」によると1957年から2003年の間S&P500は10.85%の年率リターンに対しコルゲートパルモリーブは15.22%の年率リターンを叩き出している。
採用インデックス
- S&P100
- S&P500
【CL】Colgate-Palmolive Co株価指標
2018年11月14日時点
PER:25.6倍
配当利回り:2.63%
増配年数:55年
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【CL】コルゲートパルモリーブの2017年株価チャート
2017年コルゲートパルモリーブのパフォーマンスは+17.73%であった。
【CL】コルゲートパルモリーブの企業業績(10年)
【CL】コルゲートパルモリーブのEPS・配当
EPS(Earnings Per Share)一株あたり利益
- EPS成長率(10年平均):+3.6%
2008年から過去10年平均のEPSは+3.6%の変動率であった。
2017年のEPSは2.28ドルで前年比-16.2%の変動率であった。
今後のコルゲートパルモリーブEPSは2018年に3.17ドル、2019年に3.43ドルを予想している。
DPS(Dividends Per Share)一株当たり配当
DPS成長率(10年平均):3.6%
2008年から過去10年平均の配当は3.6%の上昇であった。
2017年の配当は1.6ドルで前年比+2.6%の上昇であった。
2018年の増配発表で55年連続増配となっている。
増配率は低下傾向にあるが、50年以上連続増配企業に与えられる配当王の名称を与えられている銘柄となっている。
Payout Ratio 配当性向
配当性向とは、利益をどれだけ株主に配当するかという割合。 当期純利益に対して配当金支払額の占める割合の式で表される。
2017年は前年の100.0%から61.0%へ低下となった。
年々配当性向は高まってきているが、2016年を除いては配当性向も増配率を低く抑えていることで大きく上昇していない。
【CL】コルゲートパルモリーブの営業成績
Revenue 売上高
- 売上成長率(10年平均):1.15%
2008年から過去10年平均の売上高は+1.15%の変動率であった。
2017年の売上高は前年比+1.7%の変動率であった。
売上高自体は10年前とさほど変わらない状況である。
Operating Income 営業利益
- 営業利益成長率(10年平均):+3.3%
2008年から過去10年平均の営業利益は+3.3%の変動率であった。
2017年の営業利益は前年比-2.42%の変動率であった。
売上は年間では増減あるが、営業利益は毎年安定している。
Net Income 純利益
純利益成長率(10年平均):+1.54%
2008年から過去10年平均の純利益は+1.54%の変動率であった。
2017年の純利益は前年比-17.0%の変動率であった。
純利益の変動率は近年凹凸が大きくなっている。
Gross Margin % 粗利率
グロスマージン(売上総利益率)は、収益性分析の指標の一つで、売上総利益の売上に対する構成比を表す指標で粗利率とも呼ばれる。企業が提供する商品またはサービスの競争力、販売力、製造効率を測るために利用される。
2017年のグロスマージンは前年の60.0%から60.0%へ上昇した。
毎年60%前後で非常に安定している。
Operating Margin %(営業利益率)
- 営業利益率(10年平均):23.5%
2008年から過去10年平均の営業利益率は23.5%となっている。
2017年の営業利益率は前年25.3%から24.3%へ低下している。
狙ったかのような営業利益率である。25%前後の営業利益率をターゲットにコルゲートパルモリーブは経営方針としてすすめているのではなかろうか。
【CL】コルゲートパルモリーブのROAとROE・財務レバレッジ
ROA(Return On Assets):総資本利益率
- ROA(10年平均):18.0%
2008年から過去10年平均のROAは18.0%となっている。
2017年のROAは前年20.3%から16.3%へ低下している。
十分なROAの数値だろう。
ROE(Return on Equity):株主資本利益率
- ROE(10年平均):10.9%
2008年から過去10年平均のROEは103.6%となっている。
2017年のROEは未計測となっている。
これは借入が大きいことにより株主資本合計がマイナスになっている影響である。
見た目上は債務超過となっているが、実際は日用品を安定的に販売しているため債務を回収する目途がしっかり立っている場合は借入比率が大きくても資本を廻す意味では問題ない場合がある。
これはコルゲートパルモリーブにも当てはまると思われる。
【CL】コルゲートパルモリーブのキャッシュフロー
OCF:Operating Cash Flow(営業CF)
OCFM:Operating Cash Flow Margin(営業CFマージン)
- 営業キャッシュフローマージン(10年平均):19.0%
2008年から過去10年平均の営業キャッシュフローマージンは19.0%となっている。
2017年の営業キャッシュフローマージンは前年20.7%から19.8%へ低下している。
コルゲートパルモリーブの営業キャッシュフローマージンは安定して高いレベルにあり健全な経営ができていると思われる。
FCF:Free Cash Flow(フリーCF)
FCFM:Free Cash Flow Margin(フリーCFマージン)
Cap Spending:設備投資
- フリーキャッシュフローマージン(10年平均):15.2%
2008年から過去10年平均のフリーキャッシュフローマージンは15.2%となっている。
2017年のフリーキャッシュフローマージンは前年16.8%から16.2%へ低下している。
借入が多くとも素晴らしい高いレベルでのフリーキャッシュフローであり、安定感が半端ない。
【CL】コルゲートパルモリーブの株価チャート(過去15年)
株価の華やかな上昇はなく、近年株価が伸び悩んでいるが、連続増配を今後も継続してくれるキャッシュをしっかり創出しており連続増配を継続してくれるだろう。
ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」によると1957年から2003年の間S&P500は10.85%の年率リターンに対しコルゲートパルモリーブは15.22%の年率リターンを叩き出している。
1957年から2003年までのコルゲートパルモリーブは年率リターン15.14%,EPS成長率9.03%,平均PER21.60倍,配当利回り3.39%であった。
不景気にも安定した収益を齎す歯磨き粉をメインとした日用品をラインナップに揃えているため、ディフェンシブ銘柄としてポートフォリオの1つとして配当再投資する銘柄として一目おいておいてよい企業と捉えてよいのではないだろうか。