ボーイングは世界最大の民間大型航空機・宇宙防衛機器メーカーでダウ30構成銘柄
ボーイング(Boeing Co)は米国大手の航空機メーカーで民間航空機部門は737、767、777、787型機を含む商業用ジェット機の製造や技術サポートを展開する。
民間航空機は米国のボーイングと欧州のエアバスの2社で市場を独占している状態である。
軍用機部門は「A160ハミングバード」や「AH-64アパッチ」など各種軍用機の製造や保守を行う。また通信ネットワークシステム、ミサイル防衛システム、有人宇宙飛行・着陸システムの開発、製造、サービスを展開する。
世界最大の航空機メーカであるボーイングだが、民間および軍用機、電子防衛システム、ロケットエンジン、人口衛星などを製造しており飛行機だけでなく軍需産業にも大きく参入している。
宇宙防衛部門ではボーイングの売上げの35%を占めており、その中で65%が米国国防省向けが顧客となっている。
軍需産業へは1997年にマクドネル・ダグラス社を買収して一気に巨大化している背景がある。
民間大型航空機ではボーイングとエアバスでシェアを2分していることから、世界市場に大きな変動がなければ安定した地位を保ち続ける企業と言える。
採用インデックス
- ダウ30
- S&P100
- S&P500
- ラッセル1000
【BA】ボーイングの営業成績
ROA:総資本利益率(%)
粗利率:グロスマージン(%)
リーマンショックで売上げなど落ち込んでいるが、その後は安定的に売上げ上昇している。
【BA】ボーイングの利益・配当・純資産
EPS:一株当たり利益
DPS:一株当たり配当
BPS:一株当たり純資産
ROE:総資本利益率
EPSも安定的に上昇傾向にあり、配当もしっかりあり株主還元の意識は高い。
【BA】ボーイングのキャッシュフロー
キャッシュフローは増加傾向ではある。しかし営業キャッシュフローマージンは10%前後で優秀とは言えない。
【BA】ボーイングの株価チャート(10Year)
2005年1月 株価51.85ドル 配当0.80ドル
2010年1月 株価55.00ドル 配当1.68ドル
2015年1月 株価132.25ドル 配当2.92ドル
2016年1月 株価145.96ドル 配当3.64ドル
2017年1月 株価156.49ドル 配当4.36ドル
株価も10年間で3倍に上昇。株主還元率も高く2005年から2017年の12年間で5.5倍の配当増加となっている。
ダウ銘柄でもあり企業としては成熟しており、トランプ政権樹立の際にはボーイングが手掛ける大統領専用機エアフォースワンの価格が高いなどパッシングもあったが、基本アメリカから輸出される企業であるためトランプ政策の恩恵を受ける企業といえる。
ただ、航空機産業の特徴ではあるが自己資本比率が低くキャッシュフローマージンも低い特性があり、景気に株価が左右されやすいことも意識しておかなければならない。
ボーイング737やボーイング787などの民間大型航空機をしっかり受注し軍用機や宇宙防衛でも安定した受注が見込めることから、市場の注目度は高い銘柄といえる。