シスコシステムズは通信機器メーカーの最大手でルーターのシェアが圧倒的に高い高いダウ工業株30種平均株価指数採用の配当利回り3.5%超えであるハイテク高配当企業
シスコシステムズはIPベースのネットワーク製品と関連通信製品を世界的に展開する米国大手。
主要製品はLANスイッチ、サービス統合型ルータ、WANルータ、セキュリティーアプライアンス・ソフトウエア、ワイヤレスを含むネットワーク製品、クラウド化製品、オンデマンドコンテンツの視聴可能なソフトウエア「Videoscape」などを含む。
通信機器メーカーの世界最大手であるシスコシステムズの主力は圧倒的なシェアを誇るネット接続用のルーターとスイッチ。
サーバー、ワイヤレスの関連製品を強化している。
データセンターやセキュリティなどサービス部門も育成していることで知られている。
インドや中国に積極的に投資を行っており、2015年に映像・音声ネットワークに強いアカノ社を買収、開拓余地がある企業向けのテレビ会議を深耕。
2017年1月ソフトウェア効率化を手掛けるAppDynamicsの買収発表し3Qまでに完了予定となっている。
2016年8月~2017年1月期は柱のルーターとスイッチは減退だが、サーバーやセキュリティ向けのサービスが下支えし、前期なみの粗利率を確保した。
合理化の効果発現し営業増益であった。
2017年通期も主力部門が減退だが、セキュリティなどサービスが成長し合理化効果で利益は上向く見通しとなっている。
シスコシステムズの同業他社は【MSFT】マイクロソフト【IBM】アイビーエム【NOK】ノキア【HPE】ヒューレットパッカードなど。
採用インデックス
- ダウ30
- S&P100
- S&P500
- ナスダック100
- ラッセル1000
【CSCO】Cisco Systems Inc株価指標
2017年6月15日時点
PER:16.04倍
配当利回り:3.71%
増配年数:7年
最新情報→「YAHOO!FINANCE」
【CSCO】シスコシステムズの2016年株価チャート
2016年のシスコシステムズ株価は27.16ドルから30.22ドルとなっており+3.06ドル(+11.26%)のリターンであった。
【CSCO】シスコシステムズの企業業績(10年)
【CSCO】シスコシステムズのEPS・配当
2007年から過去10年平均のEPS+9.0%の上昇率であった。
2016年のEPSは2.11ドルで前年比+20.60%の上昇率であった。
今後のシスコシステムズEPSは2017年に2.38ドル、2018年に2.49ドルをアナリストは予想している。
2007年から過去5年平均の配当は59.9%の上昇率であった。(シスコシステムズの配当は2011年から開始)
2016年の配当は0.9ドルで前年比+17.5%の上昇であった。
2017年4月に11.5%の増配でシスコシステムズは7年連続増配となった。
配当開始後連続増配しており、近年株価低迷している影響もあるが3.5%超えの高配当銘柄となっている。
配当性向は、ここ近年45%前後で安定している。
2016年は前年の45.4%から44.1%へ減少となった。増配余地は充分ある。
【CSCO】シスコシステムズの営業成績
2007年から過去10年平均の売上高は+5.63%の上昇であった。
2016年の売上高は前年比+0.17%の上昇率であった。
売上のほうは鈍化しているが上昇基調である。
2007年から過去10年平均の営業利益は+6.11%の上昇であった。
2016年の営業利益は前年比+17.55%の上昇であった。
2007年から過去10年平均の純利益は+6.77%の上昇であった。
2016年の純利益は前年比+19.5%の上昇であった。
2016年のグロスマージンは前年の60.4%から62.9%へ上昇した。
毎年素晴らしい数値のグロスマージンをシスコシステムズは達成している。
2007年から過去10年平均の営業利益率は22.2%となっている。
2016年の営業利益率は前年21.9%から25.7%へ上昇している。
シスコシステムズの営業利益率は20%超えの高い利益率を維持しており毎年ブレが少なくハイテク銘柄らしからぬ安定度である。
【CSCO】シスコシステムズのROAとROE
- ROA(Return On Assets):総資本利益率
- ROE(Return on Equity):株主資本利益率
- Financial Leverage:財務レバレッジ
2007年から過去10年平均のROAは10.2%となっている。
2016年のROAは前年8.2%から9.1%へ上昇している。
シスコシステムズのROAは近年9%前後で落ち着いている
2007年から過去10年平均のROEは18.2%となっている。
2016年のROEは前年15.4%から17.4%へ上昇している。
ROA,ROEともにシスコシステムズはリーマンショック後安定して高い水準にある。
【CSCO】シスコシステムズのキャッシュフロー
- OCF:Operating Cash Flow(営業CF)
- OCFM:Operating Cash Flow Margin(営業CFマージン)
- FCF:Free Cash Flow(フリーCF)
- FCFM:Free Cash Flow Margin(フリーCFマージン)
- Cap Spending:設備投資
2007年から過去10年平均の営業キャッシュフローマージンは26.6%となっている。
2016年の営業キャッシュフローマージンは前年25.5%から27.6%へ上昇している。
2007年から過去10年平均のフリーキャッシュフローマージンは23.9%となっている。
2016年のフリーキャッシュフローマージンは前年23.0%から25.2%へ上昇している。
潤沢なキャッシュフローである。キャッシュフローマージンも毎年高い水準で維持されており成熟企業のオールドエコノミーなみの安定度といえる。
【CSCO】シスコシステムズの株価チャート(過去15年)、株価パフォーマンス(過去10年)
かつては2000年に起きたハイテクバブルの代名詞であったが、企業の収益安定度とキャッシュフローを見れば、古くから存在していたオールドエコノミー並の落ち着きを示してくれる収支グラフである。
株価のほうはS&P500をアンダーパフォームしているが配当も開始し7年連続増配という近年の結果を見ると長期投資における銘柄と考えてよいのではないだろうか。
ダウ構成銘柄に採用されているのもうなずける企業だ。
本執筆時点での配当利回りは3.7%と相当高く、キャッシュフローを見る限り減配しなさそうな雰囲気満載である。
どこかの段階で米国株太郎のポートフォリオ入りしそうな注目銘柄であり、現在ネットインフラの根幹をなすデバイスシェアを確立しているシスコシステムズは素晴らしい企業だ。