ダウ銘柄でノンアルコール飲料最大手であるコカコーラは2017年も増配発表により55年連続増配になったダウ構成銘柄かつ配当王のジェレミーシーゲル銘柄
コカコーラ(Coca-Cola Co)はノン・アルコール飲料の世界最大メーカー。
ノン・アルコール飲料用濃縮液とシロップの製造と販売に従事する。同社ブランドは500種以上の炭酸飲料、ダイエット炭酸飲料、果汁飲料、紅茶、コーヒー、水、スポーツ飲料、エネルギー飲料と多岐にわたる。主要品名は「コカ・コーラ」、「ダイエット・コーク」、「パワーエイド」、「ダサニ」、「ミニッツ・メイド」など。
ノンアルコール飲料メーカーであるコカコーラは炭酸系飲料が売上げの大半を占め、ブランドは粒ぞろい。
爽快を売るイメージ戦略で近年は炭酸や甘味料が肥満懸念から敬遠され、ミネラルウォーターなど非炭酸飲料を開拓している。
2015年にエナジー飲料のモンスター社に資本参加。
ボトリング事業の再フランチャイズ化を推進中で、2016年第四四半期は中国で実施した。
今後もアフリカ、欧州と続け、北米は2017年末までに完了予定となっている。
ボトリング事業をフランチャイズ化することで売上は減少することになるが、コアな原料に注力することで収益率を高めることに注力する。
2016年通期は北米やアジアで販売数量が伸びるが、再フランチャイズ化に伴い減収。
新興国のドル高が重荷で減益であった。2017年通期もフランチャイズ化による減収が続く。
ドル高が懸念であるが、柱である米国は堅調を見込んでおり、コスト削減を着実に推し進め、利益は上向く見通しとなっている。
コカコーラの同業他社は【DPS】ドクターペッパースナップルグループ【PEP】ペプシコなど。
ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」によると1957年から2003年の間S&P500は10.85%の年率リターンに対しコカコーラは16.02%の年率リターンを叩き出している。
採用インデックス
- ダウ30
- S&P100
- S&P500
- ラッセル1000
コカコーラの2016年株価チャート
2016年の株価は42.34ドルから41.46ドルとなっており-0.88ドル(-2.0%)のリターンであった。
フランチャイズ化の改革に伴い売上げ減少はEPS減少が株価の重しとなっている。
コカコーラの企業業績(10年)
コカコーラのEPS・配当
EPSの減少は続いている。フランチャイズの再構築目途がつく頃にはすでに株価上昇しているのではと私見であるが感じている。
配当は55年連続増配である。過去10年の平均増配率は8.4%である。
株価や売上げでも横ばいでも潤沢なキャッシュフローで株主還元できる。
配当性向は随分高くなって83.6%もあるが、キャッシュフローや営業利益率が高い限り増配は今後も継続すると思っている。
コカコーラの営業成績
売上は2012年をピークに減少中である。フランチャイズ化による影響が大きいと思われるため、あまり気にしなくてもよいのでは。
グロスマージンは減少傾向。ただ下落率は4%程度なので影響少ないでしょう。
営業利益は減少傾向。売上げ自体が減少しているので致し方がないところ。
純利利益も下降線とたどっているが、何処かで下げ止まるでしょう。
営業利益も純利益も売上げが底を打てば当然改善していく企業がコカコーラである。
コカコーラのROAとROE
- ROA(Return On Assets):総資本利益率
- ROE(Return on Equity):株主資本利益率
- Financial Leverage:財務レバレッジ
ROAは下落傾向である。逆にROEが上昇していれば問題ないが、ROE自体も財務レバレッジが上昇しているにも関わらず横ばいである。
ただ、26.9%の高ROEを継続している生活必需品の企業はそう多くない。
コカコーラのキャッシュフロー
- OCF:Operating Cash Flow(営業CF)
- OCFM:Operating Cash Flow Margin(営業CFマージン)
- FCF:Free Cash Flow(フリーCF)
- FCFM:Free Cash Flow Margin(フリーCFマージン)
- Cap Spending:設備投資
営業キャッシュフローマージンやフリーキャッシュフローマージンも2016年は下げたわけだが、依然として高キャッシュフローは維持できている。
フランチャイズ化によって設備投資も減少傾向であるため、今後は資金効率は上昇していくことだろう。
Coca-Cola Coの株価チャート(15年)
2017年上半期のトランプ相場には乗り遅れているが、長期で見ると大きな下落には至っていない。
生活必需品セクターの雄であることもあり不況に強い。
連続増配銘柄でもあり、配当率も比較的高いコカコーラは今後も配当再投資に適した銘柄と言える。
よって米国株太郎は不健康と言われようと、美味しい炭酸コーラを飲みたい人が激減しない限り、今後もコカコーラの株を定期的に買い続ける。