デュポンはアメリカ3大財閥の1つで創業から200年を超える総合化学メーカーでダウ30構成銘柄
デュポン(E.I. du Pont de Nemours & Co)は米国の大手化学品メーカーで農業、食品、建築、電子、輸送など幅広い分野に製品を提供している。
主要製品は「パイオニア」ブランドの種子、農作物用殺虫剤、天然甘味料、乳酸菌、大豆タンパク、食品添加物、二酸化チタンやフッ素系化学品、液体・粉末塗料、液晶、プラズマディスプレイ材料や半導体材料、不織布「タイべック」を扱う。
アメリカ3大財閥のひとつで、ロックフェラー財閥、メロン財閥、デュポン財閥となっておりアメリカ国内だけでなく、世界の経済に対しても大きな力を持っている。
大手化学メーカーであるデュポンの創業はフランス革命から逃れたユグノーで、移住した米国では火薬メーカーとして南北戦争で巨利をあげて以降、軍産複合体として地位を確立。第一次世界大戦、第二次世界大戦を経て巨大企業として君臨する。
火薬事業から化学事業へと移行し、現在は工業バイオ事業などが中心となっており、トウモロコシ、大豆、キャノーラ(菜種の1種)などの種子製品と除草剤、殺菌剤、殺虫剤などを扱う農業関連事業となっている。
そのほか、技術力を活かした化学・素材、健康食品、エレクトロニクス・通信など幅広い事業を展開している。
2015年末に業界首位の総合化学品メーカーである【DOW】ダウケミカルとの大型合併を発表し、統合後には農業、素材、特殊化学の3部門へ分社化する予定となっている。
株価のほうはリーマンショック以降景気回復に伴い順調に株価上昇中である。
【DD】デュポンの営業成績
ROA:総資本利益率(%)
粗利率:グロスマージン(%)
近年売上げは減少しているが、粗利率、営業利益率ともに上昇しており、利益率が高い事業へシフトしていることがうかがえる。
【DD】デュポンの利益・配当・純資産
EPS:一株当たり利益
DPS:一株当たり配当
BPS:一株当たり純資産
ROE:株主資本利益率
EPSは年次によってまちまちだが押しなべて横ばいである。配当も連続増配銘柄ではなく、毎年増減している。
ROEは20%を超えており米国企業では平均以上といえる。
【DD】デュポンのキャッシュフロー
キャッシュフォローも増減が激しく安定していない。キャッシュフローも低めを示している。
【DD】デュポンの株価チャート(10Year)
2005年1月 株価46.79ドル 配当1.4ドル
2010年1月 株価32.11ドル 配当1.64ドル
2015年1月 株価71.23ドル 配当1.88ドル
2016年1月 株価67.20ドル 配当1.52ドル
2017年1月 株価73.91ドル 配当1.52ドル
株価のほうはリーマンショックから景気回復し大きく上昇している。
配当は毎年業績によって金額が変わるイメージであり、一般的な米国優良企業である連続増配という概念はないように感じる。
化学最大手の【DOW】ダウケミカルとの合併により、本セクターの寡占化はさらに進むのではないかと思われる。
米国株太郎は理科系の人間なので入社時から樹脂素材を扱っているデュポンを知っていて何となく親しみがあります。(余談)