メインフレーム事業は健在、新機種z15を発表したアイビーエムより四半期配当116.64ドルを獲得
いまどき、メインフレームをテクノロジーの恐竜だと思うのは簡単だ。
でも実際には、これらのマシンは今でも多くの大企業や大きな組織のコンピューティング戦略の基幹的部位だ。米国時間9月13日、IBMは、同社のメインフレームコンピューターの最新機種z15を発表した。
まず、たぶん多くの読者の想像どおり、それは巨大なワークロードを処理できるでっかくて強力なマシンだ。例えば1日に最大1兆件のウェブトランザクションを処理できる。240万のDockerコンテナを扱える。
そしてそれだけのパフォーマンスにふさわしくセキュリティもずば抜けている。例えば、データを一度だけ暗号化すると、それは暗号化されたままの状態をずっと維持する。それがシステムを去るときでも暗号化されているから、ハイブリッドな構成を使っている企業にとって大きなアドバンテージだ。
そして忘れてならないのは、IBMが昨年340億ドル(約3兆6700億円)でRed Hatを買収したことだ。その買収は7月に完了し、その後両社はRed Hatの技術をIBMの事業全体に組み入れる努力をしてきた。その対象にはz系列のメインフレームも含まれる。
IBMは先月、Red HatのKubernetesベースのクラウドネイティブツールOpenShiftを、Linuxが動くメインフレーム上で使えるようにすると発表した。
これで、他のシステムでOpenShiftの仕事をしていたデベロッパーが、特別な訓練なく円滑にメインフレームに移行できる。
IBMはメインフレームを、ハイブリッド環境の橋と見ている。それはセキュリティの高い場所をデータに提供し、Red Hatのツールと組み合わされば企業は、アプリケーションとデータがどこにあってもそれらに対する統一的なコントロールができる。
クラウドコンピューティングの時代に合わない高コストのマシンと思われがちだが、Constellation Researcの創業者で主席アナリストのRay Wangに言わせると、ある種の顧客にとってはコスト効率が良いそうだ。彼はこう言う: 「これまでクラウドにいてLinux上で開発していたとしても、I/Oが非常に多くて高度な暗号化とセキュリティが必要なら、メインフレームの方がパブリッククラウドより安くつく」。
彼はさらに、「高い料金でパブリッククラウドのベンダーの人質になるよりは、長期的に見てzの方がコスト効率が良いし、大きな計算能力を安全に得られる。とくにマルチクラウドやハイブリッドクラウドの環境では検討に値するオプションだ」、と言う。
航空会社や金融企業などが今でもメインフレームを使い続けており、しかも彼らがその巨大なマシンのパワーを必要とするのは現代的な事業課題に対応するためだ。そういう意味でz15は未来へのリンクであり、企業はその実現のために必要なパワーを得られる。
Red Hatの買収によるシナジー効果を即座に発揮してくるアイビーエムから四半期配当72株分116.64ドルの四半期配当を受け取りました。
【IBM】アイビーエムからの配当金
【IBM】より1株あたり1.62ドルの四半期配当金となっているので、1.62×72=116.64ドルが実際の配当金となります。
2019年6月【IBM】配当との比較
前回の四半期配当から買い増しを実施したことで配当金が増加しています。
【IBM】International Business Machines Corpの主要指標(2019年9月14日)
株価 143.67ドル
PER 14.83倍
年間配当 6.48ドル
配当利回り 4.51%
年率EPS 13.82ドル
Payout Ratio 46.9%
増配年 24年連続(Since 1995)
【IBM】アイビーエムの日足チャート(1Year)
【IBM】アイビーエムの週足チャート(5Year)
5年前と株価が変わっていないことは悩ましいが、切り捨てずにHOLDしていく。