【INTC】インテルの企業分析(2016年版)-2017年6月に4.8%増配で2年連続増配となった世界最大の半導体メーカーでダウ30構成銘柄の高収益企業

インテルは半導体分野で世界最大のシェアが高いダウ工業株30種平均株価指数採用の配当利回り3%超えであるハイテク企業

インテル(Intel Corp)は半導体チップ製造大手。

ICとコンピューター技術を統合したプラットフォームを開発。主要製品はデスクトップパソコン、ノートパソコン、サーバー、ワークステーション、ストレージ用プロセッサー、チップセット、マザーボード、シャーシ、プロセッサーチップセット、ハードウエア・プラットフォーム、イーサネットコントローラー、Wi-Fi製品。

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世界最大の半導体メーカーであるインテルは1985年祖業のメモリーから撤退しマイクロプロセッサに集中し成長と遂げた。

現在の柱はCPU(中央演算装置)。自社生産が強みで創業者提唱の「ムーアの法則」に従い新商品を投入している。

パソコン向けは世界シェア8割と独壇場だが、モバイル向けは技術提供型の英ARMに後れを取っている。

2015年末に書き換え可能な集積回路に定評のアルテラを買収。

データセンター向けの拡大とIoT分野の主権狙う。

2017年3月にモービルアイの買収発表し年内完了予定。自動運転分野を強化している。

2016年通期は買収貢献があった。主力のパソコン向けが価格底打ちしたのも朗報。

データセンター向けクラウド背景に数量増。ただ、リストラと買収関連費の負担で減益であった。

2017年もデータセンター向けが牽引予定であり利益反転する見通しとしている。

インテルの同業他社は【IBM】アイビーエム【QCOM】クアルコム【TXN】テキサスインスツルメンツなど。

CPUに強みを持つインテルであり、パソコン市場は低迷しているが今後もクラウド事業や自動運転の強化でITの頭脳に君臨する企業であり続けるだろう。

採用インデックス

  • ダウ30
  • S&P100
  • S&P500
  • ナスダック100
  • ラッセル1000

【INTC】Intel Corp株価指標

2017年5月27日時点

PER:15.70倍

配当利回り:3.01%

増配年数:2年

最新情報→「YAHOO!FINANCE

【INTC】インテルの2016年株価チャート

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2016年のインテル株価は34.45ドルから36.27ドルとなっており+1.82ドル(+5.28%)のリターンであった。

【INTC】インテルの企業業績(10年)

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【INTC】インテルのEPS・配当

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2007年から過去10年平均のEPS+9.4%の上昇率であった。

2016年のEPSは2.12ドルで前年比-9.0%の下落率であった。

今後のインテルEPSは2017年に2.80ドル、2018年に2.93ドルをアナリストは予想している。

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2007年から過去10年平均の配当は10.0%の上昇率であった。

2016年の配当は1.0ドルで前年比+8.3%の上昇であった。

2017年6月に4.8%の増配でインテルは2年連続増配となった。

株価は横ばいであるが、配当利回りが3%超えの高配当である。

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配当性向は、ここ近年40-50%前後で安定している。

2016年は前年の40.7%から47.9%へ上昇となった。増配余地は充分ある。

【INTC】インテルの営業成績

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2007年から過去10年平均の売上高は+5.32%の上昇であった。

2016年の売上高は前年比+7.28%の上昇率であった。

売上のほうはゆっくりと右肩あがり形成をしている。

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2007年から過去10年平均の営業利益は+8.58%の上昇であった。

2016年の営業利益は前年比-8.06%の下落であった。

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2007年から過去10年平均の純利益は+7.42%の上昇であった。

2016年の純利益は前年比-9.67%の下落であった。

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2016年のグロスマージンは前年の62.6%から60.9%へ下落した。

60%を超える高いグロスマージンを近年では達成している。

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2007年から過去10年平均の営業利益率は25.5%となっている。

2016年の営業利益率は前年25.3%から21.7%へ下落している。

インテルの営業利益率は若干下落傾向にあるが20%超えは圧巻である。

【INTC】インテルのROAとROE

  • ROA(Return On Assets):総資本利益率
  • ROE(Return on Equity):株主資本利益率
  • Financial Leverage:財務レバレッジ

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2007年から過去10年平均のROAは13.0%となっている。

2016年のROAは前年11.7%から9.5%へ下落している。

インテルのROAは近年10%前後で落ち着いている

2007年から過去10年平均のROEは19.0%となっている。

2016年のROEは前年19.5%から16.2%へ下落している。

ROA,ROEともにインテルは数年下落傾向にあるが依然として高い水準にある。

【INTC】インテルのキャッシュフロー

  • OCF:Operating Cash Flow(営業CF)
  • OCFM:Operating Cash Flow Margin(営業CFマージン)
  • FCF:Free Cash Flow(フリーCF)
  • FCFM:Free Cash Flow Margin(フリーCFマージン)
  • Cap Spending:設備投資

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2007年から過去10年平均の営業キャッシュフローマージンは35.3%となっている。

2016年の営業キャッシュフローマージンは前年34.4%から36.7%へ上昇している。

2007年から過去10年平均のフリーキャッシュフローマージンは19.1%となっている。

2016年のフリーキャッシュフローマージンは前年20.9%から20.5%へ下落している。

総じてキャッシュフローが増加傾向にあり、高いキャッシュフローマージンを維持している高収益企業である。

【INTC】インテルの株価チャート(過去15年)、株価パフォーマンス(過去10年)

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ハイテクセクターにあるインテルだが、比較的歴史は古くグロース株ではなく安定成長企業に属する。

配当利回りも高く3%前後の高配当となっており、時価総額においても超大型株のひとつといえる。

ダウ30構成銘柄にも採用されており、インテルという知名度も抜群であり今後も競争力を堅持している企業ではないかと考える。

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