フィリップモリスはマルボロブランドで有名な煙草メーカで年率平均リターン19.75%を叩き出している長期投資に適した銘柄
フィリップ・モリス・インターナショナルはたばこを製造、販売。
「マールボロ」、「メリット」、「パーラメント」、「バージニア・スリム」、「フィリップ・モリス」、「ラーク」、パイプたばこ「ボンド・ストリート」などの国際的ブランドのほか、「ダイアナ」、「アソス」、「f6」、「オプティマ」、「チャンピオン」、「モーベン・ゴールド」、「ベルモント」などの地域ブランドを180カ国で展開する。
世界最大のたばこ企業のフィリップモリスは2008年に【MO】アルトリアから米国外事業としてスピンオフした。米国内は【MO】アルトリアのフィリップモリスUSAとして事業展開している。
世界売上げ首位のMarlboroブランドをはじめ、世界トップ15銘柄のうち、6銘柄を保有している。
世界販売事業専門となるため、為替と影響を受けやすい。また、訴訟リスクも大きく、各国の規制や増税の影響もフリップモリスの収支に影響を受ける。
ただ、日本などでもたばこ税が増税されても、商品値上げの価格転嫁が比較的容易であることから、ハイテクな技術も必要なく設備投資費用が少ないこともあって、莫大なキャッシュフローを生み出すセクター特異な事情を持つ。
ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」によると1957年から2003年の間S&P500は10.85%の年率リターンに対しフィリップモリス(スピンオフ前も含む)は19.75%の年率リターンを叩き出している。
米国株のポートフォリオに組み込みたい銘柄のひとつである。
採用インデックス
- S&P100
- S&P500
- ラッセル1000
【PM】フィリップモリスの営業成績
ROA:総資本利益率(%)
粗利率:グロスマージン(%)
【MO】アルトリアからスピンオフ後着実に売り上げを伸ばしてきていたが、昨今のドル高の影響でここ数年停滞気味です。
【PM】フィリップモリスの利益・配当・純資産
EPS:一株当たり利益
DPS:一株当たり配当
BPS:一株当たり純資産
ROE:株主資本利益率
EPS,DPSは着実に伸びてきています。2012年よりBPSが大きくマイナスに陥っています。
これは借入を行っており、一般的には財務状況が悪いことを意味しますが、フィリップモリスは敢えて借入を行い自社株買いなどに企てていると考えられます。
近年の低金利により、発行株数分の配当を株主に還元するよりも低金利で借り入れを行い、自社株買いを行うことで実質の支出を減らしていると思われます。
煙草は今後も安定的なキャッシュフローを生み出せることで上記のような借り入れ可能な状況を作ることができるのでしょう。
【PM】フィリップモリスのキャッシュフロー
【MO】アルトリアも同様ですが、営業キャッシュフローの殆どがフリーキャッシュフローとなります。
株主還元も積極的で配当性向も90%と高いですが、潤沢なキャッシュフローを背景に、自社株買いなどを行いEPSを引きあげることで配当を今後も維持することは可能と考えています。
大きな設備投資も不要であることもキャッシュフロー増大に寄与しています。
【PM】フィリップモリスの株価チャート(10Year)
2009年1月 株価41.32ドル 配当2.160ドル
2010年1月 株価48.33ドル 配当2.320ドル
2015年1月 株価81.60ドル 配当4.000ドル
2016年1月 株価86.85ドル 配当4.080ドル
連続増配、年率平均19.75%のリターンをもつフィリップモリスは長期投資家によって主力銘柄のひとつと考えてよいでしょう。
米国株太郎は【MO】アルトリアと【PM】フィリップモリスの両方を主力銘柄として現在定期的に買い増し実施中です。