外出制限による日用品の備蓄が追い風で新型コロナ危機でも増収増益のP&Gより四半期配当92.51ドルを獲得
1~3月期は増収増益、米国の売上が好調
P&Gの2020年1~3月期決算は増収増益となった。純利益は前年同期比6.3%増の29億1700万ドル、1株利益は同7.7%増の1.12ドル、一時項目を除く調整後1株利益は1.17ドルでこちらも市場予想の1.13ドルを上回った。
売上高は5%増の172億1400万ドルで、こちらは市場予想の174億6000万ドルに届かなかった。
ただし、為替変動や買収・合併等の影響を除いたベースでの売上高は6%増加している。地域別では米国の売上高が10%増と好調で、全体の増加に寄与した。3月の非常事態宣言を受けて日用品類を備蓄する動きが広がったことが追い風となった。ただ、その一方で中国の売上高は8%減少している。
部門別ではヘルスケア部門の売上高が9%増、ホームケア部門が10%増と好調だった。一方、化粧品部門はアジアでの落ち込みが響いて1%増にとどまったほか、ひげそり部門は1%減少している。
2020年6月期の見通しは据え置き
P&Gは2020年6月期(通期)の見通しについて、売上の伸びを従来の4~5%から3~4%に引き下げている。
P&Gの売上高の約60%を海外が占めているが、新型コロナ危機で米国以外でドル不足が深刻化、為替のドル高傾向が見込まれることを考慮したという。
ちなみに、為替変動等を除くベースでの売上の伸びは4~5%増、調整後1株利益は8~11%増といずれも従来見通しを据え置いている。
そもそも米国企業では新型コロナ危機の業績に与える影響が不透明なことから、業種を問わず見通しを取り下げているところが多い。そうした中で、P&Gの見通し据え置きは極めて珍しい。中核事業が生活必需品であることから、新型コロナ危機の影響も良くも悪くも軽微にとどまっているようだ。
日用品主体な業務体系によってコロナの影響は少ないが今後の見通しは不透明と認めているプロクターアンドギャンブルより117株分92.51ドルの四半期配当を受け取りました。
【PG】プロクター&ギャンブルからの配当金
【PG】より1株あたり0.7907ドルの四半期配当金となっているので、0.7907×117=92.51ドルが実際の配当金となります。
2020年2月【PG】配当との比較
前回の四半期配当より買い増しを行っていないが増配によって配当が増加しています。
【PG】Procter & Gamble Coの主要指標(2020年5月20日)
株価 112.44ドル
PER 77.54倍
年間配当 3.16ドル
配当利回り 2.78%
年率EPS 4.97ドル
Payout Ratio 63.7%
増配年 64年連続(Since 1956)
【PG】プロクターアンドギャンブルの日足チャート(1Year)
【PG】プロクターアンドギャンブルの週足チャート(5Year)
資本財セクターなどに比べたら、生活必需品がメインのP&Gなので落ち込みは少ない。
幾度もあったリセッションでも増配を続け64年連続増配は素晴らしい。