第1四半期利益が予想上回る ITサービス需要堅調のアイビーエムより四半期配当142.76ドルを獲得
米IBMが19日発表した第1・四半期(3月31日まで)決算は、利益が市場予想を上回り、ITサービス需要が懸念されていたよりも堅調だったことが示された。決算発表を受け、株価は引け後の取引で3.5%上昇した。
特別項目を除いた1株利益は1.36ドルで、アナリスト予想の1.26ドルを上回った。
インベスティング・ドット・コムのシニアアナリスト、ジェシー・コーエン氏は「投資家は今回のIBM決算が懸念していたよりも良かったと安心した」と述べた。
一方、第1・四半期の売上高は為替変動の影響を除くベースで4.4%増の142億5000万ドル。アナリスト予想の143億5000万ドルに届かなかった。
コンサルティング部門の為替変動の影響を除く売上高は8.2%増の49億6000万ドル。ソフトウェア部門の同売上高は約6%増加した。ともに自社目標と一致した。
地域別の売上高は米州で1%、欧州で8%、それぞれ増加。ドル高による影響は1億1000万ドルだった。
IT業界は、新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)後にコンサルティングなどのサービスに対する需要が急増したものの、その後は高インフレと金利上昇を受け顧客が支出を抑制せざるを得なくなり、減速に直面している。
IBMは通年のコンサルティング収入の伸び率は6─8%になるとし、1桁台後半としていたこれまでの見通しを下方修正。為替変動の影響を除く通年の売上高の伸びの見通しは3─5%とした。リフィニティブがまとめたアナリスト予想平均は3.6%だった。
IBMのアービンド・クリシュナ最高経営責任者(CEO)は、顧客は「コストテイクアウト、生産性、迅速なリターン」に特化したデジタル化を最優先していると述べた。
ただ、アナリストは企業がIT支出を減らす環境にIBMがうまく対応できる状態にあると考えている。
また、同社は米地銀へのエクスポージャーが少なく、米銀行業界の混乱の影響をほとんど受けなかった。ジェームズ・カバノー最高財務責任者(CFO)は、米国事業の売上高に占める地銀の割合は1%以下と説明した。
同社は、通年のフリーキャッシュフロー(現金収支)見通しを105億ドルで据え置いた。
【IBM】アイビーエムからの配当金
アイビーエムより1株あたり1.66ドルの四半期配当金となっているので、1.66×86=142.76ドルが実際の配当金となります。
2023年3月【IBM】配当との比較
前回の四半期配当から買い増しを行っていないが増配により配当が増加しています。
【IBM】International Business Machines Corpの主要指標(2023年6月)
株価 131.17ドル
PER 71.12倍
年間配当 6.60ドル
配当利回り 5.13%
Payout Ratio 66.53%
増配年 28年連続(Since 1995)
【IBM】アイビーエムの日足チャート(1Year)
【IBM】アイビーエムの週足チャート(5Year)
永遠の不発弾は健在の模様。