米国株式市場に上場している世界の企業を含めた時価総額が大きい100銘柄のうち配当利回りが高い10銘柄を紹介する。
米国株に限らず英国株などは高配当が多い。
欧州や日本などの米国企業以外の銘柄は米国株式市場にADR(米国預託証券)として上場し、楽天証券、SBI証券、マネックス証券などで購入することができる。
基本的に米国株にスポットを当てているが、欧州の企業も優良企業は【UL】ユニリーバや【BUD】アンハイザーブッシュインベブ、【RDS.A】【RDS.B】ロイヤルダッチシェルなどの超大型銘柄もあるため、ADR銘柄を含めた時価総額が大きい100社のうち配当利回りが大きい10銘柄を世界10種と命名して紹介する。
世界10種とは米国株太郎が勝手に名付けたものですので一般的に通用しない単語です。
ADR(米国預託証券)とは
ADR(米国預託証券)とは、「American Depositary Receipt」の略称で、もともとアメリカの投資家がアメリカ以外の外国企業に自国通貨(ドル建て)で投資できるように作られたもの。
外国企業の株式を信託銀行などの預託機関(BNY Mellon, Citi Bank, Computershare Trust Co., Deutsche Bank, J.P. Morgan Chase)に預け、これを担保にADRという証券を発行し、通常の米国株式と同じようにアメリカ市場で売買できるようにしたものです。
世界10種構成銘柄【2017年】
- No.:米国株式市場に上場しているADRを含めた時価総額ランキング
- Market Cap:時価総額
- Dividend(%):配当利回り
No. | Ticker | Company | Country | Market Cap | Dividend(%) |
61 | BP | BP p.l.c. | United Kingdom | 112.77B | 6.9 |
20 | RDS-A | Royal Dutch Shell plc | Netherlands | 226.18B | 6.79 |
19 | RDS-B | Royal Dutch Shell plc | United Kingdom | 227.43B | 6.63 |
94 | WBK | Westpac Banking Corporation | Australia | 85.32B | 5.53 |
52 | TOT | TOTAL S.A. | France | 129.22B | 5.3 |
23 | CHL | China Mobile Limited | Hong Kong | 216.11B | 5.28 |
18 | T | AT&T Inc. | USA | 231.06B | 5.23 |
78 | GSK | GlaxoSmithKline plc | United Kingdom | 98.03B | 4.95 |
29 | VZ | Verizon Communications Inc. | USA | 195.61B | 4.82 |
68 | SNP | China Petroleum & Chemical Corporation | China | 107.84B | 4.72 |
1.【BP】BP(エネルギー)英国
配当利回り(%):6.90
PER:30.08
時価総額:112.77B
BPはイギリス大手の石油・ガス企業。BPグループの親会社で、子会社を通じ、原油と天然ガスの探査、生産、精製、販売、流通、輸送に従事。
石油化学製品を製造、販売する。欧州、米国、カナダ、ロシア、南米、オーストラリア、アフリカで事業を展開。天然ガスを利用する太陽光発電や風力発電などの代替エネルギー事業も手掛ける。本社所在地はロンドン。
2.【RDS-A】ロイヤルダッチシェル(エネルギー)蘭
配当利回り(%):6.79
PER:28.40
時価総額:226.18B
ロイヤルダッチシェルはオランダのハーグに本拠地を置くオランダと英国の石油持株会社。原油・天然ガスの探鉱と生産のほか、ガスの液化と輸送、オイルサンドからのビチューメン抽出に従事。欧州、アジア、オセアニア、アフリカ、北米、南米で事業を展開。また、風力発電、代替エネルギー事業、石油製品と化学品の製造や販売も行う。
RDS-Aはオランダに上場しているため売買や配当受け取りの場合15%の税金が発生。
3.【RDS-B】ロイヤルダッチシェル(エネルギー)英国
配当利回り(%):6.63
PER:30.33
時価総額:227.43B
ロイヤルダッチシェルはオランダのハーグに本拠地を置くオランダと英国の石油持株会社。
原油・天然ガスの探鉱と生産のほか、ガスの液化と輸送、オイルサンドからのビチューメン抽出に従事。欧州、アジア、オセアニア、アフリカ、北米、南米で事業を展開。また、風力発電、代替エネルギー事業、石油製品と化学品の製造や販売も行う。
RDS-Bは英国に上場しているため売買や配当受け取りの場合0%の税金(無税)が発生。※米国株は10%
4.【WBK】ウエストパック銀行(金融)豪
配当利回り(%):5.53
PER:14.31
時価総額:85.32B
ウエストパック銀行はオーストラリアの大手銀行。創業は1817年でオーストラリア最古の銀行で、現在は4大銀行の一つ。
ニュージーランドでも大手銀行の一角を占める。個人・企業向け銀行業務、投資銀行業務、富裕層向け資産運用を中心に広範な銀行・金融サービスを提供。オーストラリア、ニュージーランド、太平洋諸国を中心に事業を展開。本社はシドニー。
5.【TOT】トタル(エネルギー)仏
配当利回り(%):5.30
PER:17.8
時価総額:129.22B
トタルはフランスの大手石油会社で石油と天然ガスの探鉱、開発、生産をはじめ、天然ガスの輸送、貯蔵、天然ガスの液化、天然ガスと再生可能エネルギーを利用した発電、太陽電池の開発、製造を展開。
石油化学基礎製品や窒素肥料のほか、ゴム製品、樹脂、接着剤などの製造も行う。事業は、上流工程、精製・化学品、マーケティング・サービス、企業の4部門で構成。
6.【CHL】チャイナモバイル(電気通信)香港
配当利回り(%):5.28
PER:13.04
時価総額:216.11B
チャイナ・モバイルは子会社を通じて中国本土と香港で移動体通信事業を展開する持株会社。
携帯電話・関連サービスのほか、通信ネットワークの構築、コンサルティング、ローミングサービス、データ通信、システム統合・開発、移動通信プラットフォーム開発・保守を提供。また、「ノキア」GSM900/1800メガヘルツ帯のネットワーク構築なども行う。
7.【T】AT&T(電気通信)米国
配当利回り(%):5.23
PER:17.61
時価総額:231.06B
AT&Tは米国の通信業持株会社で主に携帯電話事業を展開、子会社AT&Tモビリティを通じて米国内の企業や個人に市内・長距離携帯電話、ローミングサービスを提供。
インターネット接続、専用回線、DSL、IPテレビ「U-verse」、ブロードバンド、IP電話、ウェブホスティングなどのサービスを提供。
8.【GSK】グラクソスミスクライン(ヘルスケア)英国
配当利回り(%):4.95
PER:45.94
時価総額:98.03B
グラクソスミスクラインはイギリスの製薬メーカー。呼吸器、抗ウイルス、中枢神経、心臓血管、泌尿生殖器、がん、ワクチン、HIV分野で医療用医薬品を展開。
主要製品は、鼻炎治療薬、肺疾患治療薬、抗血栓症薬、がん治療薬、抗HIV薬、ジフテリア・インフルエンザワクチンなど。オーラルケア製品、禁煙補助薬、市販薬、栄養補助製品などヘルスケア製品も提供。
9.【VZ】ベライゾン(電気通信)米国
配当利回り(%):4.82
PER:12.3
時価総額:195.61B
ベライゾンコミュニケーションズは大手通信サービス業者。子会社ベライゾン・ワイヤレスを通じて全米でワイヤレス音声、データサービスと携帯端末の販売のほか、メール、モバイルブロードバンド、コンテンツ配信サービスを提供。また、固定電話、インターネット接続、ブロードバンドビデオ・データ通信、IPネットワーク、長距離電話サービスを提供。
10.【SNP】中国石油化工(エネルギー)中国
配当利回り(%):4.72
PER:10.96
時価総額:107.84B
中国石油化工(シノペック)は、中国の大手石油・石油化学工業会社。子会社を通じて、総合的な石油、ガス、化学工業事業に従事。石油・ガス事業は原油と天然ガスの探査、開発、生産を始め、パイプラインによる原油・天然ガス輸送、原油の精製、および原油、天然ガス、石油精製品の販売を手掛ける。化学工業事業は工業用化学品の製造と販売を行う。
世界的な有名企業でも5%を超える高い配当利回りがあることが理解できるだろう。
主なセクターはエネルギー、電気通信となっている。
しかし、持続的ではなく一時的に配当利回りが高い可能性があるため、米国株太郎はすべて調査しきれていないが、減配リスクを考えた上で投資する必要がある。
しかし高配当は魅力的。
現在米国株太郎はADR銘柄として【GSK】グラクソスミスクラインを少額投資しているが、連続増配銘柄ではないものの、過去10年配当据え置きはあるが減配をしていないことで投資している。
英国企業であればADR上場銘柄として売買益や配当税が無税となっている。(米国株は10%)
減配リスクが少ない企業をNISAで購入すれば、ほぼ無税にて配当を得られることになる。