がん医薬のメディベーションを140億ドルで買収か?じてがん治療薬の製品群を拡充する意向のファイザーより四半期配当23.04ドルを獲得
製薬大手ファイザー(PFE.N)は22日、がん医薬品企業の米メディベーションMDVN.Oをおよそ140億ドルで買収することを明らかにした。ファイザーは買収を通じてがん治療薬の製品群を拡充する意向だ。
ファイザーはメディベーションの株主に対して、1株当たり81.50ドルの現金を支払う。フランスの製薬大手サノフィ(SASY.PA)が4月に提示した最初の買収額(1株52.50ドル)からは55%のプレミアムを上乗せした水準。メディベーションが事業売却に向けJPモルガンを起用したとロイターが報じた3月30日以降では118%の値上がりとなり、巨額の買収額を支払ってでも新たながん治療薬を手に入れたい製薬大手の需要の強さをあらためて浮き彫りにした。
メディベーションはサノフィからの買収案を二度にわたり拒否し、その後事業売却へと舵を切った経緯がある。
一方、ファイザーはアイルランドに拠点を置くアラガンを1600億ドルで買収することを目指していたが、米当局の節税規制強化を受けて4月に計画を断念した。その後はアナコア・ファーマシューティカルズANAC.Oを52億ドルで買収し、湿疹向け外皮用治験薬を取得。ファイザーは後発医薬品(後発医薬品)事業の売却かスピンオフ(分離・独立)を今年終盤までに判断する予定で、決定を控えM&A(合併・買収)戦略を節税対策から製薬群の強化へと変更しているもようだ。
メディベーションが手掛ける前立腺がん治療薬「XTANDI(一般名:エンザルタミド)」は2桁の伸びを記録しており、米国内の第2・四半期純売上高は3億3030万ドルと、50%超の増収との通年目標を達成する見込みだ。米国外については、アステラス製薬(4503.T)がエンザルタミドの販売権を持っている。
ファイザーは買収により、エンザルタミドのほか、メディベーションが開発中の乳がん治療薬も取得する。
BMOのアナリスト、アレックス・アーフェイ氏は買収額は「間違いなく高い」が、エンザルタミドはファイザーの既存のがん治療薬を補完し、最終的には世界売上高が69億ドルに達するのではないかとの見方を示した。
ファイザーのイアン・リード最高経営責任者(CEO)はアナリストに対し、エンザルタミド取得がメディベーション買収の主な動機だと語った。
ファイザーは、第3・四半期か第4・四半期中に買収を完了させるとしている。買収は、両社の取締役会によって承認されているという。
ロイターはこれに先立ち、ファイザーの他、米メルク(MRK.N)、サノフィ、米バイオ製薬のセルジーン(CELG.O)とギリアド・サイエンシズ(GILD.O)の少なくとも5社がメディベーション取得に関心を示していたと報じていた。
メディベーションの買収でがん治療薬の拡充方向で進んでいるファイザーから72株分の四半期配当を獲得した。
【PFE】ファイザーからの配当金
【PFE】より1株あたり0.32ドルの四半期配当金となっているので、0.32×72=23.04ドルが実際の配当金となります。
2017年6月【PFE】配当との比較
前回の四半期配当から不本意なる株式売却と若干の買い増しにより配当額は低下しています。
【PFE】Pfizer Incの主要指標の主要指標(2017年9月7日)
株価 33.99ドル
PER 24.76倍
年間配当 1.28ドル
配当利回り 3.77%
BETA 1.00
年率EPS 2.56ドル
Payout Ratio 50.0%
増配年 7年連続(Since 2010)
【PFE】ファイザーの日足チャート(1Year)
【PFE】ファイザーの週足チャート(5Year)
意外と高値圏で踏みとどまっているようだ。ボラが高いファイザーなので買い増しを簡単にできると思っていたが若干時間がかかるようです。
そこそこの株価で定期的に買い増し実施していく予定。