ナイキはスポーツ靴に定評のあるアパレル含めたスポーツ用品世界最大手でダウ構成銘柄かつ連続増配銘柄
ナイキ(Nike Inc)は米国の大手スポーツ用品メーカーでランニング、バスケットボール、サッカーなど各種スポーツ向けフットウエア、スポーツウエア、スポーツ関連製品を展開。
また、「コール・ハーン」、「チャック・テイラー」、「コンバース」、「ハーレー」、「アンブロ」のブランド名でフットウエア、カジュアルウエア、スポーツウエアを展開している。
スポーツ用品の世界首位であるナイキはクッション性の高いスポーツ靴に定評がある。
傘下にコンバース、ハーレーを有し、アパレル分野に展開。
プロ選手との契約通じた市場開拓が得意。
1980年第にNBA(バスケットボール)のマイケルジョーダンと契約しエアジョーダンが典型例。
オリンピックやサッカーのワールドカップなどのスポンサーも積極的に参画する。
女性向け市場やネット通販に開拓余地が充分にある。自動紐結び機能付きシューズであるハイパー仇ぷと1.0を市場に投入し新製品と更なるブランド確立に磨きをかけている。
2016年は柱の北米が堅調、中国の成長が継続し売上げを伸ばす。ただ海外の売上げ比率が高いためドル高が重荷となっている。
小売りのスポーツオーソリティが破綻、値引き販売の増加も影響し粗利が低下。
純利益は小幅増益。2017年通期もネット販売の移行を急ぐが、ドル高が懸念材料となっている。増益幅は縮小の見通しで成長が鈍化する懸念がある。
ナイキの同業他社は【ADDYY】アディダス【PMMAF】プーマ【VFC】VFコーポレーションなど。
株主向け配当も積極的で15年連続増配を継続中となっている。過去10年間の年間平均増配率は14.7%となっており株主還元も積極的である。
ダウ30構成銘柄でスポーツ用品のブランド価値は圧倒的。米国外ではあるがプーマやアディダスを抑えシェアトップに君臨している全世界に知れ渡っている知名度抜群の優良企業だ。
採用インデックス
- ダウ30
- S&P100
- S&P500
- ラッセル1000
【NKE】Nike Inc株価指標
2017年5月4日時点
PER:22.51倍
配当利回り:1.33%
増配年数:15年
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【NKE】ナイキの2016年株価チャート
2016年のナイキ株価は62.50ドルから50.83ドルとなっており-11.67ドル(-18.67%)のリターンであった。
【NKE】ナイキの企業業績(10年)
【NKE】ナイキのEPS・配当
EPSは年々増加しており毎年平均12.5%も上昇している。株価は軟調だった2016年も16.8%もEPS上昇を見せており成長度合いは盤石。
15年連続増配が続いており連続増配銘柄の仲間入りをしている。
増配率も過去10年平均16.50%と高い数値であり、2017年も過去平均を若干下回るも12.5%と依然高い増配率である。
ただ、株価上昇も顕著であるため配当利回りは1%強と非常に少ない数値である。
このような売上げ増による株価上昇は永遠ではないため成長期から成熟期へ差し掛かった時には安定した配当利回りと増配を提供し続ける企業ではないかと考える。
配当性向も27.8%と極めて低い水準である。10%強の増配を当分続けることができるのではないだろうか。
【NKE】ナイキの営業成績
売上の増加と共に営業利益及び純利益も増加している。
2016年は売上げが前年比+5.8%であるが営業利益の前年比+7.83%、純利益の前年比+14.88%と売上以上の利益率を計上しており利益率高い。
グロスマージンは過去10年見ても43%から47%の範囲で高い水準を保っている。このあたりがナイキの目標値なのだろうか。ブレが少ない。
営業利益率も過去10年平均13.0%。こちらもブレが少ない。
2016年はグロスマージンが46.2%,営業利益率13.9%と過去10年平均を上回っている好決算であった。
ただ、決算月が5月なので2016年5月以降の状況は四半期決算など細かく刻んでみていく必要がある。株価が軟調だった理由は別にあるのかもしれない。例えばトランプに反旗を翻していたり、ナイキの海外生産拠点は米国外であったりするためによる今後の関税懸念などである。
【NKE】ナイキのROAとROE
- ROA(Return On Assets):総資本利益率
- ROE(Return on Equity):株主資本利益率
- Financial Leverage:財務レバレッジ
ナイキのROA,ROEはとちらも上昇基調にあり、2016年はROA17.5%,ROE30.1%と過去10年平均を大きく上回っている。
小売りであるものの圧倒的なブランド力により価格競争に晒されにくいワイドモート特有の高収益性である。
【NKE】ナイキのキャッシュフロー
- OCF:Operating Cash Flow(営業CF)
- OCFM:Operating Cash Flow Margin(営業CFマージン)
- FCF:Free Cash Flow(フリーCF)
- FCFM:Free Cash Flow Margin(フリーCFマージン)
- Cap Spending:設備投資
毎年安定したキャッシュフローを稼ぐ。設備投資が増加傾向にあるが、フリーキャッシュフローマージンの影響は軽微である。
他優良企業と比べて営業キャッシュフローマージンの9.6%は少ないと思われるだろうが、小売業界ということを考えれば充分な数値である。
グラフの凹凸は為替の影響ぐらいではないだろうかと思ったりする。
【NKE】Nike Incの株価チャート(過去15年)、株価パフォーマンス(過去10年)
バックトゥザフューチャーでドクがナイキ(NIKE)のことを「ニケ」と言った1955年とは違い、万国共通に認知があるナイキである。過去15年のチャートを見ても圧倒的な右肩上がりの株価上昇となっている。
2016年の株価足踏みは長期で見ると誤差の範囲かもしれない。
過去10年の株価パフォーマンスを見てもS&P500を圧倒する。
配当利回りが1.3%前後と寂しいが、それ以外は死角なしといったところ。
ダウ銘柄で高収益かつ高パフォーマンス・ワイドモートと4拍子揃ったナイキはでシューズという概念が続く限り長期リターンは高いのではないだろうか。