2016年4Qはコスト削減が寄与し11%増益のスリーエムより四半期配当11.75ドルを獲得
米スリーエム(3M)が発表した2016年10~12月期の決算は、純利益が前年同期比11%増の11億5500万ドル(約1310億円)だった。
売上高は伸び悩んだが、コスト削減で利幅を広げた。1株利益は1.88ドル。前年同期の1.66ドルを上回り、市場の予想(1.87ドル)とほぼ一致した。
売上高は73億2900万ドルで、前年同期比0.4%増。販売量拡大が売り上げを1.5%程度押し上げたが、事業売却とドル高による売上高の目減りが打ち消した。コスト削減を進め、営業利益は11%増を確保した。
事業部門別の売上高の内訳は、産業用品が3%増収で最も伸びた。自動車産業向け部材がけん引した。一方、電子・エネルギーは1%、消費者向けは0.7%それぞれ減収。ディスプレーやオフィス用品の不振が響いた。
地域別ではアジア太平洋と中南米・カナダがそれぞれ2.5%、米国が0.7%の増収。欧州・中東・アフリカは需要伸び悩みと為替のマイナス効果で6.2%減収と落ち込んだ。
3Mが同日発表した16年12月通期の決算は、売上高が前の期比0.5%減の301億900万ドル、純利益が同約4%増の50億5000万ドルだった。17年通期の業績見通しは売上高(現地通貨ベース)で前期比1~3%増とし、従来予想を据え置いた。
また、2017年も5.9%の増配を発表し連続増配年数は59年となった。
2016年12月【MMM】配当との比較
前回との配当金の変動はスリーエムの株の買い増しなどを行っていないのでありませんが、2017年も5.9%の増配を発表し四半期配当額が1.11ドルから1.175ドルとなったため、配当が増加している。
【MMM】3M Companyの主要指標(2017年3月17日)
株価 190.31ドル
PER 23.32倍
年間配当 4.70ドル
配当利回り 2.47%
BETA 1.08
年率EPS 8.64ドル
Payout Ratio 54.4%
増配年 59年連続(Since 1958)
【MMM】スリーエムの日足チャート(1Year)
【MMM】スリーエムの週足チャート(5Year)
2016年の年末からトランプ相場となり金融株ほどではないが資本財であるスリーエムも株価が順調に上昇している。
ただしPERも23倍程度と若干の割高感がある程度なので、まだ【MMM】は買いかもしれない。
米国株太郎は生活必需品やヘルスケアをメインにディフェンシブ銘柄をポートフォリオの主軸としてとらえているため、景気敏感株である資本財のスリーエムを大きく買い増すことは考えていない。